20-21シーズン マンチェスターシティ 個人別感想
シーズン了。
TwitterだかYouTubeだか、はたまたヤフコメだったか。レスター2-5戦あたりからシティ優勝を疑っていなかった方。あなたはノスか岡本か。こちら素人としてはペップ限界と言って憚らなかったのだが。
CL決勝前夜に敢えて。
*10点満点です。
GK
エデルソン 8
ゴールデングローブ賞。代表で定位置を守っていたアリソンはリバプールの大失速と共に沈み、安心の最多クリーンシート。多くの人が疑っていそうで、それは私も例外ではなくセービングに関して言えばプレミア1はないと思う。印象だけども。
元々守備が安定した今季においてデカいチャンスはそうそう創られなかったので、セービングが仮に不安要素になったとしてシティではごまかしがききそうである。代表では知らん。分からん。頑張ってほしい。
ザック ステッフェン 6
分かってはいたけどエデルソンから定位置を奪うことはできなかったのでカップ戦が主戦場。エデルソンが怪我した時とかはリーグも出ていた。リーグデビューだったか忘れたがチェルシー戦ではロドリの苦し紛れのバックパスを躊躇なくキャッチして最初のピンチを演出。GKのルールには疎く、おかしいと思った自分が無知なのではと思っていたら普通にダメだった。自信満々な顔されるとそうなる。
良い。
チェルシーのはいじり甲斐があったがプレーは何か自信ありげで、それでいて結構ツイてると思う。そしてなんとなく応援したくなる。我が愛しのオタメンディ大師匠が退団するとなり、じゃあみんなで写真を撮ろう!となった時に一番端で馴染んでなさそうにいた時から地味に推している。
スコット カーソン 5
正直感想も何もない。ニューカッスル戦だけ出たらしいがその試合だけ追えてなかったし。でも見方からの信頼が厚いのでとりあえず半分。
DF
カイル ウォーカー 8
先発出場数を調べてみたら22らしく、カンセロは27だったのでここ数年では一番危機感を持ったシーズンだったはず。ダニーロの頃からシーズンのどこかで定位置を取られてはいたんだが、今シーズンは本格的に取られかけていた。それでもカンセロの守備のしょうもなさはCLでは致命傷ということでレギュラー返り咲き。
CLではムバッペもネイマールも誰もかれも敵いませんわといった圧倒的対人性能でピンチを潰す潰す。なぜプレミアでしょぼいミスをするのか一向に分からない。それでもルーズボールを画面外から追っかけて画面上にいた相手より速く追いついたりと馬力の違いを見せたので8点。
ルベン ディアス 10
神。以上。
陳腐な表現になってしまうがとにかく凄いの一言。ビルドアップは攻め気に行ってもミスが無く、対人はしょうもないバックパス取られて大カウンターみたいな場面じゃなければ完璧な対応。なおかつ味方の鼓舞も忘れない、と今季のMVP的活躍。的、と言ったのはMVPはフォーデンにしたので。マジの僅差で。あとシュートブロックもある種の才能なんだなと思わされたディアス。身体のどこかに当たってくれじゃないんだと。一流は当てるも当てぬも当人次第と言わんばかり。来季か再来季はキャプテンマークとか、見たい。
ジョン ストーンズ 10
怪我からずっとダメダメで、このまま腐るのかと嘆いていた昨季。対人自動ドアになり果てたオタメンディより序列が低かったのだからそれはそれはダメだった。
映画のように劇的であった。今季は完全なるカムバック&エヴォリューションでルベンと共にシティの守備の要に。足が速く空中戦もかなりのものなので対人に限った話で言えばルベンより強かったと思う。一時期何かプチ不調だったけど、それはまあご愛敬。左の漢が全てを受け入れてくれる。
ナタン アケ 5
一緒に入塾したルベンが凄すぎたのと、華麗にカムバックしたストーンズ先輩がいた上に本人は大けがで難しいシーズン。足が速いので安心して見てられるのになぜかいる試合で失点する損な役回り。なんとなくアンカーで見てみたいんですけど、私だけでした。
顔と立ち振る舞いが好きなので本当はレギュラーで見たい。
アイメリック ラポルト 5
左の対角線フィード見なくなりました。何か相手が対応できてるからやめたらしいが、あれが好きだったので残念。
去年まであんなに安心して見ていたアイメリックがサブに。裏ケアがなんだとか、足の速さがなんだとか、そんなことよりリヨン戦のずっこけが印象に残りすぎて、あれを守備者にされるとどうにも以降安心して見れなくなってしまった。まああれだけじゃないけど。スパ戦とかもそう。何が言いたいかというと大舞台で焦ってミスしがちなのが。絶対に焦っちゃいけないポジションで。ルベンからメンタルで何かと強くなってほしい。まだ一年目のルベンが全員の先生になろうとは、クリバリ代替案の頃には思いもしなかった。
バンジャマン メンディ 4
すんごいパス通した次の出番で何もできなかったり、ディフェンスでかなり良かった次に大やらかししたり、ピーキーというかなんというか。個人的には好きである。アグエロとの美談もあったし、まだあの体格とクロスをあきらめきれない。もう一年待ってほしい。
ジョアン カンセロ 7
カンセロ・ロールことカンセロ君。上手いクロスと(攻撃時だけ)回る頭。変わるポジション。紙対人。カンセロロール発生当初は猛威を振るっていたものの相手が徐々に何とか対策法を見出すと紙対人が目立った。CLではリスクの方が大きくサブに。そんな流れだったと思うから、未だにシティの要はCLどうなのかと言われると違和感が生じる。しかもその後はなぜかプレーに勢いが無くなりと、確かインテルの頃から言われてたと思うがメンタルに難あり。守備の軽いのどうにかならんのかとは思うが、そもそも攻撃も軽い。ペップの大翻訳技術によって軽さを神出鬼没に変えただけで。来季もペップの実験台として活躍求。
フィリップ サンドレル 1
出てない。
守備陣がかなりレベルアップしたので移籍したほうがいい。好きなんだけどね。そもそも嫌いな選手がいない。
エリック ガルシア 3
バルサ移籍騒動から少なくとも日本人ファンにはすこぶる嫌われてるようで。そんなに嫌わなくてもいいのに。無論私は好き。プレミアの名だたるスピードスターに出るたびボコされてた印象があるのにボール持った時のあの余裕は訳が分からなくて好き。
プレミアの強度に身体が追い付かず。じゃあリーガ行って上手くやれるかというと。アンカーでもいいと思う。むしろアンカー希望。
MF
イルカイ ギュンドアン 9
チーム最多得点。
そもそも足元は上手く、キックの精度も高かったんだが、得点力が高いとはいくら何でも思わなかった。シティの選手は大概足元が上手いのだが、ギュンはボールを足元に収めるのが上手く、また相手の裏をかくのも上手いのでチェルシー戦のようなゴールが出来る。デブライネが復帰したころか、点取るのがめっきり減ったが、攻守の貢献度は未だ大。
オレクサンドル ジンチェンコ 8
本職MFを思わせないSBとしての安定感でCL決勝の立役者、の一人と言っても過言ではない。ウクライナの至宝と称され、代表ではトップ下も任される彼をSBで使い続けるのはどうなのと思うが、縁の下の力持ちという表現が相応しいバランサー的立ち位置でボール保持において重要な役割をこなしていた。
リズムの創出からボールの逃がし所までのクオリティの高さ、ディマリアを抑え込む守備、昨季まではメンディにしかできなかった9番の位置へのSBからの斜めのパスが出来るようになっていたりと正真正銘ファーストチョイスと言っていい出来。
ここまで来たら…僕は彼と心中する覚悟…できましたよ…
ロドリ 6
チーム状態が上向き始めた頃のロドリは輝きまくっていた。散らしは上手いしカウンターの芽は潰せるしで。別に終盤悪かったわけではないが、なんとなく足りない感じがたまらなく口惜しい。CL準決ではフェルナンジーニョが起用され、まさにロドリに無い老獪さを駆使して試合を終わらせていたところとか、見ると、どうしてもロドリが今一つに見えてしまう。そんなところがドゥグラス ルイス来てくれないかなーと思う理由。贅沢なことを申しているのかもしれないが、是非ともジーニョを忘れさせる選手になってほしい。
ケヴィン デ ブライネ 9
今年も元気に人を辞め。怪我しても復帰してすぐ主力。怪我で不在時にギュンドアンが主体となってやってた頃の流動性とか、勿論魅力的なんだが、やはりKDBがいると難しい状態の打開力が違いすぎる。
今更言うことも無いが、運ぶドリブルが強すぎて基本誰も止められない。そのくせ相手はちょっとでも守備に綻びを作るとそこにクソ精度のパスを通されるのだから、やってられないだろう。
最終節ではスーパーなゴール。満点でもよかったかもしれんが、毎年こんくらいバケモノやってるから基準が高くなってます。
ベルナルド シウバ 9
18-19を思い起こさせる大車輪の活躍。19-20ではベルナルド自身の好調が落ち着いたのともしかしてKDBと共存できないんじゃないか問題が発生し今季も序盤はサブであった。しかしKDBが偽9番をこなす現行スタイルに移行するとばっちり共存し、マフレズのカバーを行ってはウォーカーのサポートを行い、最終ラインにもらいに行ってはライン手前からアシストを行い、馬鹿げた運動能力で素早くエリアを潰すカンテとは違ったテイストでピッチ全体をカバーしていた。カンテが響転で、ベルナルドが多重影分身。ナキーム覚えてる人いるかな。
フェラン トーレス 5
「やりたいことが出来ているのに点が取れない」状態であった19-20であったらよくわからんけど点取れるフェランは救世主だったかも。別にフェランが嫌いなわけではないが何を持ってダビドシルバの番号を受け継がせたのかは現段階では分からず。まあ1シーズン目なので。来季はきっと化けてる。
勝手にまだ34くらいと思っていたけど85年生まれだからもう36で、引退も視野に入れた歳になっていた。85年で何となく思い出したが、フランスの華の87年世代ももう34ということで、ナスリはともかくベンアルファはどうなんだろうか。と思って軽く調べてみたが今ボルドーなんですね。多分それなりに出てる、っぽい。あながちシティとも無関係ではなくマフレズが大ファンだとか。どうでもいいが。
今季のフェルナンジーニョはというと、毎年のことだが上手い。どちらかというと、巧い。年の功なのか分からんがチーム内でも随一の老獪さで試合の主導権を取るのが巧い。相手の目線に立ったつもりで見るとジーニョはまあ憎いに違いない。今季は全然ミドル決めたのを見てない、というか過去2シーズンでは1点しか取ってなかったらしいが、あと2年もいるか分からないのでいい感じのミドル一発決めてインパクト残して退団してほしい。ディマリア退場させたのが今季のハイライト。いいプレーは多々あるが。
リヤド マフレズ 9
どこだったか、過去に「ペップの戦術は根本的にウイングが対面に優位取れないときつい」みたいなのを見た。まあどこでもウイングが通用しなければきついんだろうけど、魔法使いリヤドが高確率で対面にガッツリ優位が取れていたことで楽になった試合は数多くある。はず。
マフレズくらいのドリブルは効果的だろうとなかろうと見れればいいわ。一回シュートフェイントでずっこけてみたい。マフレズのシュートフェイントは、フェイントしてシュートするぞーって感じのフェイクではなく、「蹴る瞬間までシュートする気だったけど、コースが塞がったからフェイントに変えよう」と思ってそうな感じで、つまりリアリティが抜群に良い。
フィル フォーデン 10
ルベンと迷った。かなり迷ったが、今季のMVP。最近21になったばっかとか。信じられませんわ。私。
戦術理解度が当然のように高く、試合から消えることはまずないし調子のムラも少ない。そのくせ意外とスプリントが凄いので一瞬で相手の守備者を抜き去ることも出来る。プラスで左右どちらでも高精度のシュートを放つことが出来、速いシュートを少ないモーションで打てるのでドルの時みたいなのも出来る。しかもリバプール戦ではニアハイぶち抜きというアグエロしかできなかったことをやってのけると、できることを上げるときりがない。
シーズン終盤は得点源として最も期待できる存在であったのでは。そんな中でも決めるし。シルバとアグエロが後継と言い、ペップが自分の見てきた中で最高の才能と褒め、メディアからはメッシ以来の才能と称される。怪我無くこのままGOATへの道を進んでほしい。
トミー ドイル 2
出番なしだが好きなので2点。
結構シティと縁が深い選手だから籍は残しといてほしい。
FW
ラヒーム スターリング 3
守備はともかく攻撃がかなり劣化してしまった。とにもかくにも上手くいかない。オフェンス陣においてスピードは一番あるはずで、にもかかわらず頼みの綱のぶち抜くドリブルも仕掛け方が悪いのか駆け引きが下手なのか機能せず、フォーデンの方が遥かにぶち抜けていた。
シュートも入らない。イップスというほどではないが、昨季リヨン戦でふかしてから思い切って蹴ることが減り、気づけば確実に行ける場面でも行かないor外すか止められるといった流れであっただろうか。終盤少し思い切りが良くなったが、定位置争いにはガッツリ負けてしまった。
正直問題点が多くて来季何を改善すればフォーデンから定位置を取れるのか分からないが、最低限言えることとしては髪型辺にするのだけはやめたほうがいい。貴方は髪型と調子が密接に関わっているから、ほら、シーズン中盤の珍妙な髪型の時の出来最悪だったのよ。
リアム デラップ 2
低評価と言ってしまえばそうなんだけど、そもそも試合出れないし、出た試合が大負けしたレスター戦なので仕方がない。来季トップチーム昇格内定とのことで、アグエロもいなくなるし、スケールも大きそうなので頑張って。
ガブリエル ジェズス 5
元々純正ストライカーというよりかは流動性の中で点も決めてスペース空けたりもして…といった組織の中で動くのが上手い印象だったのだが、その路線を突き詰めていった結果なのか、どこかで間違えたのか、「守備が上手いFW」という異端中の異端になってしまった。ただジェズスが入ると目に見えてプレスの強度が上がっているので、現状では有効なオプションの一つになってしまっている感じ。
此方もどうしたらいいか私には分からないが、ウイングに主戦場を移し替えるのも手だと思う。何分足元の技術はブラジル人らしく高く、稀にワンビサカを手玉にとれるくらい。ウイングの位置ならトップの位置よりジェズスの出来ることは多そう。
正直守備は本当に効いていたので6点でもよかったが、ロドリと同じ点には流石にならないので5点。
セルヒオ アグエロ 4
怪我とコロナ+チームのシステムがガッツリ変わっていたこともあってまともに稼働できなかった。ラストシーズンがこれでは少し切ないが、一応12試合、600分弱出場して4点取っており他のFWより遥かに高い頻度で点を取っている?らしい。
自身のエティハドラストマッチで2得点するところがらしさというか、そこらのFWとは持ってるモノが違うというのが改めて分かった。
バルサ行きが濃厚らしいが、どこに行ってもお幸せに。
グッバイレジェンド、彼もまたGOAT。